クランクベイトといえば、なんとなくグラスロッドに丸型のローギアリールを合わせてグリグリ巻くってイメージがあります。
そう、クランキングにはローギアが昔ながらのセオリーなんです。
プロアングラーも年配の人とか、僕の大好きな津風呂湖にタバコをアレしちゃう人とかを中心に、ローギアを使っている人が多いですね。
権威ある人たちがローギアリールを絶賛するもんだから、僕たち素人もガキから大人までローギア派がマジョリティに感じます。
ひとつ言わせてください。
ホントにローギアで合ってんのか?

ハイギア・クランキング
僕は基本的にハイスピードリールが好きな人種で、クランキングにも当然ハイギアリールを合わせています。

15カルカッタコンクエスト101HGなう
なぜハイギアなのか?
これは僕が、クランクベイトだけでなくスピナーベイトやスイムベイト、巻き物といわれるルアー全般にハイギアリールを使用していることから、釣り仲間やブログ読者、SNS繋がりの人たちからしょっちゅうツッコまれるポイント。
ゴリゴリに水を噛むディープダイバーでさえ、絶対にハイギアを使います。
これはなぜか? 乱暴に説明します。
クランクは飛ばしてナンボ
巻き物の多くはシンキングルアーなので、ショートキャストを刻んでも狙いのレンジが通せます。逆に飛ばせば飛ばすほど、狙いのレンジをきれいに通すには慣れや感覚が必要になってきます。
とても雑な言い方ですが、シンキングルアーとの距離は近ければ近いほど、間違いなくルアーの挙動を把握しやすいです。
ところがクランクベイトをはじめとしたフローティング、かつ巻くことで指定の潜行深度まで潜らせることのできるルアーは、狙いのレンジを通すために助走距離が必要です。

クランクには助走が必要
さらに「ここで食わせたい!」とイメージしたスポットを通過する時点で、指定のレンジに到達している必要があります。
もっと言うと、そのスポットとはできる限り距離を取ったほうが有利です。距離を取らないと、すぐにピックアップの体制に入ってしまい、「追わせられない」なんてことも。

平たく言うと、狙いのレンジを思ったように通せるかどうかは飛距離に依存しているということです。でもそれさえクリアすれば、シンキングルアーほど神経質になる必要がありません。
まとめると、クランクは決して飛ぶルアーじゃないんですが、飛ばしてナンボということです。
飛ばすルアーはそれだけラインをたくさん出すことになるので、ハイギアの方が理に適っていると考えています。
だって始動が早いじゃないですか?
ハイギアの方が始動が早い
飛ばしてナンボのクランクベイトは着水してすぐに巻き始めたいので、ラインスラックの処理が早いハイギアを推します。

エレキを踏みながら進行方向に流す場合、いくら飛ばしても巻き始めが遅ければスイートなレンジを通せる時間が短くなります。
足を止めて巻くおかっぱりの場合はそれほど体感できないかもしれませんが、飛距離はおかっぱりの方が出るケースが多いので、やっぱりハイギアの方がいいと思います。

そういや久しくおかっぱりしてないな

高速流しでも巻ける
上で「エレキを踏みながら進行方向に流す場合…」と書きましたが、進行速度が速くなるほど、リーリングの速度も上げてやる必要があります。
5段階変速55lbエレキの場合、1速ならローギアでも巻き切れる範疇ですが、2速以上ともなればボートの進行速度は秒速1mを余裕で超えます。
ひと巻き50cm台のリールなら1秒間にハンドルを3回転させてやっとルアーが動くかどうかっていう次元の話です。
これじゃあ話になりませんよね。
そもそもクランクベイトは、数あるルアーの中でもスピードが要求されるタイプのルアーです。しっかり潜ってしっかり動くだけのスピードで巻けなければ意味がないんですよ。
巻きアワセが決まる
クランキングでビシッと電撃合わせをカマす人はいませんよね。
基本は巻きアワセなんですが、これもまたハイギアの方が絶対に有利です。

巻き感度がいい
これは僕はあまり気にしない項目ですが、すごく重要視する人もいると思うので、一応書いておきます。
巻き抵抗の変化は、ハイギアの方が絶対にわかりやすいです。逆の主張をする人もいますが、それは間違いです。
これと関連して、ハイギアだとウィードに刺さる、ローギアだと刺さる前に止められる、なんてトンデモ理論を展開する人もいますが、これも間違っています。
高校物理を勉強しなおした方がいいですよ。
まとめ
所詮は趣味なので、結局は合う合わないの問題。
僕は誰になんと言われようと、ハイギアリールでクランクベイトを巻きます!