ファッションバサーのMONSTERです。時代錯誤も甚だしい、痛すぎるやつです。僕を反面教師に、みなさんはくれぐれも正しい道を歩んでください。
さて、唐突に始まりました「バス釣り小学校」では、バス釣りにまつわるさまざまな「取るに足りない気づき」を発信していきます。唐突に始まったので、やめるのも予告なく唐突です。
このシリーズで書く記事はすべて、初心者に毛の生えたぐらいのニワカが、いかにしてよりよい釣果を出すか? という方向を向いているので、ちょうどこのブログの読者層には突き刺さる内容になると思います。
これはつまり、ふつうの大人なら、気づいても口にするのが恥ずかしくて飲み込んでしまうようなくだらないことを、リスクを顧みずに書き留める作業です。こんな無責任なことは、バスプロにはできません。シロウトだからできるんです。
というわけで今回は、「釣果を出すためには苦手な釣りをしない」という考え方について書きます。キーワードは「成功体験」、「選択と集中」です。
このブログのターゲット層をズバリいっておくと、初心者に毛の生えたぐらいのニワカです。これはどういうことかというと、僕自身と同じ目線をもった人を対象にしているということです。
もっとわかりやすく表現すると、パターンやメソッド、それをこなす道具についてこだわりだしてしまった、手の施しようのない病気の人たちが、さしずめこの階層にあたります。無我夢中にルアーを投げているだけで楽しかったあの頃にはもう戻れません。
目次
バス釣りは競技(笑)
こういうと、「たかが趣味の魚釣りで熱くなって、アホじゃねーか」といいたくなる気持ちもわかります。でも、より成果を出したい、よりうまくなりたいと思った時点で、それはもう競技です。それが他人より、なのか、過去の未熟な自分より、なのかはともかく、競っているわけです。技を競うと書いて競技。試合に出ているとか出ていないとかは一切関係ありません。
「釣れなくても水面に糸を垂れているだけで楽しい」という人は、熱心に調べ物をした挙句、こんなクソブログサイトに迷い込んだりしませんよね。
情報の力を借りて、道具の力を借りて、他人の経験や考え方をうまくアレンジして、これまでよりも快適に釣りをして、これまでよりも多くのバスを釣りたいんですもんね?
たかが趣味の魚釣りで競技だなんて、大げさなことはいいたくないかもしれません。でもそこは認めましょう。バス釣りは、より多くのバスを釣るか、より難しい状況でバスを釣るか、条件は何であれ、とにかくバスを釣ることでしか成長を実感できない遊びなんです。だって競技だから。
つまり、まじめに遊べってこった!
成長の実感がもてない人の特徴
シンプルにいってしまえば、バスが釣れていない人のことなんですが、なぜ釣れないのか? という部分にフォーカスしてみると、その特徴には共通点がみられます。これは僕自身の経験と、多くの釣り仲間を客観視して得られた情報、さらに中国武漢のバス釣り研究所から得られた研究結果に基づいています。
- いろんな釣りに手を出し過ぎて道具ばかりが増え続ける
- 腑に落ちない釣りを妄信的にやり続ける
ハッキリ言って、バス釣りはしたたかです。クソ簡単に釣れるため池もあるにはありますが、堂々と胸を張って釣りができるフィールドは、得てして釣るのが難しいものです。
まるっきり釣れないわけでもないが、ドカドカ釣れるわけでもないからゲーム性、むしろ中毒性が高いんです。30cm未満の稚魚を乱獲して喜んでいるような人とは話がかみ合わないかもしれませんが。
いろんな釣りに手を出しすぎて道具ばかりが増え続ける人は、腑に落ちない釣りを妄信的にやり続ける
バス釣りは古くからパターンフィッシングといわれてきました。平たく言うと、AならB、CならDという条件説と解が存在する、方程式のような釣りのことです。
季節によって大方的を絞るシーズナルパターン、バスという魚の習性に則ったパターン、時間帯や天候などの条件により予測されるパターン。大きな枠組みから小さなものまでさまざまです。
これを鵜呑みにして、あらゆる状況に対応しようとするのがそもそも間違っています。
パターンに引っ張られ過ぎ
こういう場合はコレが必要だ、ああいう場合はアレが必要だ…。
よく考えてみると、状況に応じた正解があるとすると、同じ日に同じ時間釣りをして釣果を競うトーナメントにおいて、お立ち台に上った人たちの戦略がばらけること自体がおかしいんです。ここで気づくべきは、パターンとは無数に存在するか、あるいは実は存在しないという2つの視点です。
「パターンなんてないよ」といってしまうと、かなり批判的な意見をもらいそうなので、ここで僕の立場を明らかにしておきます。僕は、パターンは確かにあると考えています。
いつ、どこで、なにを、なぜ、どのようにしてやると効果的なのか? 実績の偏りから導き出される経験則というやつです。
大事なのは「成功体験」
いつ、どこで、なにを、なぜ、どのように。みんな“強い方の青木プロ”のように「いまを釣る」をやりたがるんですよ。でも実はこのパターンには大事な要素が抜けていて、それは「誰が」やるのかということ。
それっぽいロジックが組み立てられていても、オペレーターが雑魚だと、パターンは使い物にならないんですよ。
結局のところ、パターンとは経験則であり、実際に経験した人だけが心の拠り所にすることができるコンフィデンス(自信・確信)なんです。
生かすも殺すも練度次第
いろんな釣りに手を出しすぎて道具ばかりが増え続ける人は、特定の釣りに対する練度が上がりません。それではパターンを生かせません。ヘタだから。
事前準備はとても大事なんですが、「何が釣れるのか?」「どこを狙えばいいのか?」という情報収集を徹底したとしても、マイゲームを組み立て上げたロコに釣り負けるのがバス釣りです。経験値が違います。

あるパターンを連想した時に、そこで必要とされる技術を、少なくとも使える状態まで育てておくことです。
育っていない技術を「このパターン!」といって実戦導入するのは、素組みのミニ四駆でレースに出場するようなもんです。
カーブの多いコースでは、カーブに強いとウワサに聞くソニックセイバーに、失速しにくいトルクチューンモーター。ストレートのコースでは、とりあえずタイヤのデカいビッグバンゴーストに、回転性の高いレブチューンモーター。ここまでは教科書(コロコロコミック)に書いてあった通り。だとしても、勝てないんですよね。

実戦に勝てるマシンは、同じ車体に同じモーターでもカリッカリのレーシングチューンに鍛え上げられてるわけです。めちゃくちゃ有能なマシンに育ってるから、得意なコースはもちろん、うまくすれば、一見不利とも思われるコースでも勝ててしまうわけです。これが練度の差です。
釣りも同じで、腑に落ちていないメソッド、育っていない技術は、しょせん付け焼刃です。ハッキリ言って使い物になりません。
でもほぼ毎日釣りに行けるプロと違って、一般人にはなんでもかんでも育てる時間が十分にありません。そこで必要となる考え方が、「選択と集中」です。

選択と集中
プロフェッショナルの真似は、シロウトにはできません。プロフェッショナルの言うことは、ほとんどの人にとって参考にすらなりません。なぜならプロと同じだけの成功体験を積めるはずがないからです。
バス釣りのロジックやパターンは、仮に備えてあったとしても、いざというときに遂行できなければ意味がありません。これは、背景や出しどころを経験として身につけていないと、生かせないんです。
そこでやるべきなのは「選択と集中」です。ビジネスがうまくいかないとき、新しく始めることを決めるより、やめることを決めた方がクリティカルなケースが多い…というより、まずもって100%そうなんですが、釣りも同じです。
苦手な釣り、確証が持てない釣り、理由が定かでない釣りは、これこそたいていの場合、他人から影響を受けていなければ、自発的に始めることはなかっただろう釣りです。これを成果に結びつけるのは、かなり難しいということを、みんな体験しているはずです。
それに、そんな釣りに割くべき時間はありません。いま30歳の人は、バス釣りが続けられるのは長くてもせいぜい30年。つまりシーズンを迎えられるのが、あとたったの30回ってことです。毎日釣りをしている人ならあらゆるメソッドを習得して、苦手を克服できるかもしれませんが、週末釣行の家庭もちサラリーマンには無理ってもんです。
苦手な釣りはするな
時間だけでなく、タックルを購入する資金や釣行費など、リソースには限りがあります。
この限られたリソースは、成功体験を積むために注ぎ込むべきです。いろんな釣りに手を出しすぎて、腑に落ちない釣りを妄信的にやり続けるのでは、一定の成果を出すのが難しいということを、初心者に毛の生えたぐらいのニワカはわかり始めていると思います。
何もかもを習得するのに十分なリソースは、ありません。欲張るなってことです。
シロウトこそ、どんな釣りをやり切るか? どんな釣りを勝ち筋にするか? そのために何を切り捨てるか? ここにこだわって、自分の釣りを組み立てるべきです。
そのための簡単な方法は、苦手な釣りは一切せず、得意な釣りややっていて楽しい釣りを伸ばすことです。これでその釣りの練度を上げて、成功体験を積めば、ようやくパターンに当て込めるメソッドに達します。さらに余裕があれば勝ち筋を増やせばいいんです。
まとめ
いいですか、みなさん。苦手な釣りはするな、無駄だから。