僕がバス釣りに復帰して以来、印象操作のためにひたすら使い続けている、とにかくカッコいいフットボールジグ。
このスピーディーかつフィネスな他に代わりのきかないメソッドには、ぜひとも専用タックルを組んでほしいと思います。
目次
フットボールジグの3つのスタイル
フットボールジグで釣りたい!と思って取り組みだした矢先、「フットボールジグをどう使うか?」ということがひとつめの課題になりました。
僕なりに分類すると、フットボールジグの釣りは3つのスタイルに大別できます。
- リアクションフットボール
- スイミングフットボール
- ダウンヒルフットボール
すべてフットボールジグを使う釣りなんですが、それぞれに必要なタックル、考え方はまったくと言っていいほど互換性がありません。
リアクションフットボール
フットボールジグと聞いて大半の人が真っ先に思いつくであろう釣りです。
フットボールジグの特徴をフルに生かした釣りで、ジグを飛ばし、フォールでリアクションを取ることを目的としています。
- リフトアンドフォール
- ボトムバンピング
といったフットボールジグの教科書的なアクションを駆使して、本来スローになりがちなディープの釣りをスピードアップさせることができるうえに、バスさえいればスレていようがお構いなしに釣ることができます。
ただしでたらめに撃つのはさすがに効率が悪いので、もちろんストラクチャーやブレークなど魚が着いていそうなスポットを直撃します。
真夏の高水温期や真冬の低水温期に深場に落ちてしまった、食性で釣ることが難しい魚はとくにリアクションフットボールが刺さる魚だと思います。
シューティングの釣りなので、フィールドに対する熟練度が問われます。
スイミングフットボール
リアクションフットボールが典型的なボトムの釣りであり、典型的な点の釣りであるのに対して、スイミングフットボールは中層における線の釣りです。
フットボールジグの姿勢の良さは着底時だけでなく、スイミング時にも発揮されます。
ただ巻きはもちろん、シェイクしながら巻くジグストも効果的で、スピードとレンジを自在にコントロールできることから、広範囲を効率的に、スピナーベイトやチャターベイトに比べて場を荒らさずにサーチすることができます。
ダウンヒルフットボール
フットボールジグのもつフィネスな側面で、シャローからディープへと撃ち転がす釣りです。
結局、僕のフットボールジグはこの釣りに落ち着きました。
関連記事で詳しく書いているので、こちらをご覧ください。
専用タックルの必要性
同じフットボールジグを使うにしても、スタイルが違えば必要なタックルはまるで変わってきます。
実際に、僕がダウンヒルフットボールに落ち着くまでの間には、一通りのスタイルを経験しましたが、それぞれのタックルにはまったく互換性がないと言ってもいいです。
リアクションフットボールタックル
スローになりがちなディープのシューティングをテンポよく行うことが目的のリアクションフットボールでは、タックルにもスピードが必要だと思いました。
ロッド
ロッドにはジグをホップさせるための一定以上のハリとそれに伴う感度、長さ(6ft5in~7ft程度)が求められます。
これはハイテーパーの操作系アクションを意味しているわけではなく、ティップ方向にまでハリのあるレギュラーファースト~レギュラースローアクションが理想的です。
リール
リールは回収の速さが有利に働くことが多いので、可能な限りハイスピードなものが好ましいと思います。
あとは使用するジグウェイトと水深に応じたラインセレクトが非常に重要で、ジグが軽ければ軽いほど、また水深が深ければ深いほどフォールを妨げない細糸を使いたいところです。
ただし、ラインが細くなればなるほど伸びることを考慮しなければならないので、1/4~1/2ozといったオーソドックスなジグウェイトの場合は8~14lbのラインがしっくりくると思います。
なんとなくヘビーな釣りという印象のあるフットボールジグですが、16lbを超える強度は不要だと感じています。
スイミングフットボールタックル
ワイヤーベイトやスイムベイトに準じたファストムービング系のタックルが扱いやすいスイミングフットボール。
ロッド
シングルフックを積極的に掛けにいくファーストアクションもよし、乗せて巻きアワセるレギュラーアクションもよし。
これはどちらがいいという話ではなく、好みかと思います。
ただし、放っておけば沈んでいく巻き物全般に言えることですが、コースやレンジを調整することを考えるとある程度の長さ(6ft10in前後)があったほうがいいと思います。
また、ジグストは全体のハリ感が強く、かつシェイク時にロッド全体が僅かにしなるスロー目なアクションの方が圧倒的にやりやすいです。
僕の場合はヘビースピナーベイトのスローロール用ロッドのようなアクション(たとえばガニングシャフト電撃のようなギンギンのスローアクション)が好みです。
リール
リールは完全に好みですが、スピナーベイトやチャターベイトよりもはるかにノー感じであることと、ジグストではハンドルを小刻みに回してラインスラックを取る作業を繰り返し行うことから、ハイギアの方が理に適っていると思います。
ラインについては、「巻き物は太糸」です。
僕の場合、3/8oz前後のジグに5インチクラスのトレーラーをセットするなら14lb基準です。
ダウンヒルフットボールタックル
リアクションフットボール、スイミングフットボールに関しては一般論レベルのことしか言えませんが、ダウンヒルは命懸けで取り組んでいるのでそれなりの理屈があります。笑
ロッド
ダウンヒル最大のキモは、ジグを飛ばし過ぎないこととわずかな起伏にスタックさせられることですが、さらに言うとスタックしたままアクションを加えられること、スタックを外しきれることも重要です。
飛ばすイメージの強いフットボールジグを飛ばさないというのは案外難しくて、重いジグにアクションを入力するだけのハリは必要だけれども、入力した力がそのまま伝わってしまうと飛びすぎる…という矛盾を克服しないといけません。
そこで僕的に欠かせないのがソリッドティップ。
でも20m先のバンク際に投げたジグを10cmだけ動かすだとか、水深3mまで落として10cm飛ばすだとかの加減を、素人の僕らが無意識にやるのはいくらなんでも無理があります。
アクションするごとにそれを意識していたのではこの釣り特有のテンポを失うのでダメです。
当然M~MH程度のパワーは欲しいので今風に言うとパワーソリッドベイトの領域ですが、これがいいんです。
入力したアクションをいい塩梅に和らげてくれるソリッドティップは、フルチューブラーを使っていて感じる「動かし過ぎ」を解消してくれます。
その結果、チャカチャカとリズムよくロッドが振れるので、集中力も保てると。
リール
もともとはリアクションフットボールと同じ理屈で超ハイスピードなリールを使っていました。
でも最近は18アルデバランMGL31HGのような遅くも早くもないリールを使っています。
一番の理由は、小型軽量なリールがこの釣りにはよりマッチしているからです。
実際は早ければ早いほどいいんですが、回収力の高いリールはスプールとドライブギアが大径化するため、リール本体もデカいです。
手首を使ってチャカチャカアクションさせる、または定点でシェイクを入れる釣りには、リールは軽ければ軽いほどいいですね。
ラインは、3/8~1/2ozのジグであれば12lbを基準に、これ以上太くすることはまずありませんが水深によっては8lbまで落とします。
1/4ozを同じタックルで使うことはなく、10lb基準で専用タックルを用意します。
まとめ
フットボールジグとひとことで言っても、使い方は様々。
やっぱりそれぞれに応じたタックルが必要です。