僕はエバーグリーンというメーカーについて、好きとか嫌いとかその他一切の感情を持っていませんが、ヘラクレスファクトというシリーズだけはなぜか11本も持っています。

レギュラーだけで9本

「ファクト インプレ」の検索スコアもほぼ通年上位を独占しているので、興味関心のある人は嫌でもこのブログにたどり着くはずなんですが、この検索クエリからの訪問者はひと月でわずか数百人程度。
チョーいいサオだと思うんですけど、あんまり人気ないのかな…?
たぶん今回の記事も大して伸びないだろうなー、とは思いつつも、ごくわずかな人にとって参考になればこれ幸いということで、筆を執った次第であります。
前置きが長くなりましたが、今回は2019年に購入したマキモノ用ロッド、HFAC-65Mをインプレしていく!
目次
ファクト HFAC-65M

ファクトHFAC-65M
尖りまくったラインナップが魅力のファクトシリーズにあって、ひときわ浮いた存在のHFAC-65M。
いわゆるフツーの巻き物用チューブラーロッドなんですけど、フツーが故に浮いて見えるってーのがたまりません。
全長 | 1.97m | 継数 | 1 |
---|---|---|---|
標準自重 | 118g | パワー | ミディアム |
ルアー範囲 | 7~21g(1/4~3/4oz) | ライン範囲 | 8~16lb |
価格 | 52,000円(税別) |
スペックを見ても別段特殊なことはありませんが、シリーズ中の他アイテムと比べてかなりお手頃感があります。
おそらくブランク設計は既存製品からの流用なんでしょうね〜。
購入のきっかけは
- 通うフィールドが増えて、色んなサーチベイトを使いたくなった。
- せっかく買った19アンタレスHGの相棒となるサオが欲しかった。
などなど、動機は複数ありますが、平たく言うとレギュラーサイズの巻き物、とくにシャローレンジのサーチベイトに特化したタックルを組みたかったんですよね〜。

インプレッション
触った感じは低弾性カーボンメインのローテーパーっていう、いかにも典型的マキモノ調子。
かと思いきや、曲げていくとティップからスムースに入っていくんですが、ベリーからバットにかけてビタっと止まる感覚が強調されています。
つまり、ブリブリっとした肉厚感のある湿っぽいブランクなんですが、そのわりにはセクションごとのメリハリが効いたサオという印象です。
これから挙げるルアーであれば、
- ベリーまでしっかり曲げて気持ちよく投げられるし、巻く際はティップが気持ちよく入る。
- アタリに対してはベリーの曲がりシロで受けて、バットのストップ感で巻きアワセが決まる。
って感じです
速い釣りをしている限りは、ボーッとしながら巻いていても乗せ掛けしやすい、いかにもサーチベイト向けのロッドっつーことですね。
シャローの釣りに◎
ぶっちゃけ反響感度はよくないので、スイムジグだったりスイムベイトだったり、スピナーベイトでボトムを転がすだったり…糸フケを出しつつ巻く釣りには向いていません。
そういった釣りはそもそも、ある程度気を張る釣りなので、ボーッと流したいサーチベイトとは別物ですよね。
雑にまとめると、アタリを取ることに集中してバシッと掛けていく釣りよりも、やっぱりシャローレンジをグリグリ巻いて足の速い魚を拾っていく釣りにはとてもグッド。
合わせるリール、ラインは?
使用ルアーの総重量は1/2oz~3/4oz程度が中心なので、スプール径は34mmがドンピシャリ。
…なんですけど、まあまあウェイトのあるルアーを扱うわりに、これ自体がドカンと飛距離の出せるロッドではないので、正直なところスプール径34mm前後であれば安物でもハイエンドでもなんでもいいと思います。
無理矢理にでも最適なリールを考えるとしたら…
- 使用するのはシンキングルアーが主なので、糸ふけを瞬時にさばいて巻きに入れるハイギアは、進行方向に投げて巻く際にも有利。
- ボートを流しながら20m程度のキャストをズバズバ刻みたいので、可能な限りレスポンスのいいスプール。
- サーチベイトはテンポ命。バックラッシュはダメ、ゼッタイ!
つまり19アンタレスHGとの相性は抜群じゃないですか? そうだよね?
散々貶してゴメンよ。

ラインは、チャターやスピナべだけなら14lbでもいいのですが、ミノーのジャーキングも考慮して12lbを巻いています。
というか19アンタレスには12lb以下のラインが合ってます。よっぽどのことがない限り、12lbでいいと、アンタレスがそう言ってます。
使用ルアーとセッティング
ルアーはいろいろ使ってみましたが、チャターベイトやスピナーベイトに相性よし。
バイブレーションプラグやビッグミノーにもまあまあ、といったところです。
それぞれの考え方を書いていきます。
一番よく使うのはチャターベイト
トレーラーには4~5インチクラスのピンテールを合わせることを前提に、ヘッドウェイトは3/8ozがメイン。総重量は20g前後になりますね。結構重いです。
シャローに限定して巻くことでHFAC-65Mのダルさとバットの立ち上がりが生かしやすい…というか流しながらサーチするからこそ巻きアワセとなるケースが多く、Mパワーが生きてきます。
逆にサーチが目的でなく、足を止めていろんなレンジをいろんなスピードで通す場合には、もう少し強めの(MHクラス)のファーストテーパーが好みなんですけどね〜。
チャターはスピナベよりも早めのサーチを意識することが多いので、表層~1mレンジを通しやすい下記組み合わせがお気に入りです。
ブレイクブレード3/8oz+ディキャプチャー4.8インチ
ブレードジグSPEC2 3/8oz+シャッドインパクト5インチ
スピナーベイトもいい
僕はチャターよりもやや下の層を探る時には、スピナーベイトの方が長けてんじゃねーかなと思っております。

ブレードやヘッドの形状によってレンジや巻けるスピードが大きく変わりますが、ヘッドウェイトだけの話をするなら概ね1/2ozがウルトラフィット。
ちなみにDゾーンDWの1/2ozで実測23gほどありますが、やっぱり20g前後がキャストも含めて使いやすいです。
チャターに比べると巻き抵抗からくるティップの入り方が大きいですが、ベリーには十分な乗せシロがあるので、巻きアワセでしっかり止まるバットの立ち上がりを実感できます。
でもあまりに重く抵抗が大きいものを使ったり、より深くを攻めるのには向いていません。サオが曲がり過ぎて何をやっているかよくわからなくなります。
よく同じカテゴリで語られがちなバズベイトは、たしかにカタチはスピナベに近いですが、どちらかと言うとチャターの方が近いです。
あえてここにメモしておきますが、バズも1/2oz程度なら結構使えます。
ちょっとロッドの短さを感じますが。
バイブレーションプラグ
1/4oz~3/4oz程度まで余裕で扱えますが、気持ちがいいのは1/2oz~5/8oz周辺かなと思います。
TDバイブスティーズカスタムなら全サイズローテーションできます。が、なんつっても使用頻度が低いのであまり活躍はしていません。
飛距離が出るため、おかっぱりではよく使うバイブレーションですが、ボートではいまだに使いどころがはっきりと分からずにいます。
だれか教えてください。笑
ビッグミノー
これはジャークベイトを含むデカめのミノー全般だと思ってください。
ルドラSPが20g、ルドラSPが22g、この辺はもちろん余裕で使えますが、KANATA鮎(30g)までイケます。ってかKANATA鮎がメインです。笑
推奨ルアーウェイトはMAX21gなので、なかなかアブない気もしますが、福島健プロ自身もラストエース168(26.5g)をこのロッドでブン投げてるわけですから、まあ大丈夫でしょう。

これと言った特徴のないHFAC-65Mですが、一般的な巻き物用ロッドと比べるとややグリップが短く、ジャーク系の動作はまずまず。
当然専用機には劣りますが、タックル本数を減らした上でジャークベイトやソフトジャークベイトが扱えるというのはアドバンテージじゃないですか?
ラストエース168とかサカマタシャッドとか、ときどきやりたくなりますもんね。
まとめ
撃ち物や底物主体で釣りを進める人のタックル構成って、キャパ的に巻き物ロッドの本数が絞られがちですが、それでもやっぱり初見のフィールドや季節の変わり目にはサーチタックルが必要ですよね~。
シャローレンジのサーチベイトに特化したと言ってもいい巻き物ロッドHFAC-65Mなら、そんなスキマを埋めてくれるかもしれません。
僕の場合はテトリスかってぐらいにきれいに収まりました。
おすすめです。