今更ながらに購入したファクトシリーズ最強のヘビーロッド、HFAC-70HSTで幸先よく魚を釣りまくっています。

青野ダムのおかっぱりでボコボコに釣らせていただきました
購入直後にファーストインプレッションを書きましたが、実際に使って曲げて釣っての使用感をここで紹介しようと思います。
スペックなどは、以前の記事を参照してください。
2018年のベストバイ候補
まだ5月ですが、正直これ以上にいい買い物はできないんじゃないか!?気が早いと思われそうですが、真面目な顔をしてそう言い切れる満足度。
テキサスリグをやるにあたって、これほど完成度の高いロッドはないと思います。

テキサス専用っつってもいいぞ
HFAC-70HSTを購入する数日前に買った、同じくファクトのHFAC-67MHSTこそライテキ用のはずだったんですが、HFAC-67MHSTでやろうと思っていた1/8~3/16oz(約3.5~5.3g)程度のライテキもHFAC-70HSTで十分にできる…。
テキサスをやるうえで、驚くほど守備範囲が広く、それもライトからミディアムウェイトまで「これぞベスト」と言える快適さのHFAC-70HST。最強なのか!?ひょっとして。
また、それ以外には3/8ozフットボールジグを用いたボトムゲーム、ブルフラットなどフォールベイトのネイルリグ、キャスト精度の問われるファットイカのバックスライドリグなど、HFAC-70HSTよりも幅広いメソッドで最高クラスの適性を発揮。
性格が似ているようで、完全な住み分けのできる2本。バッティングせずに使えますよ。
思い通りに撃てる
まず、HFAC-70HSTはウェイトが乗りやすく良く曲がるソリッドティップのおかげで、めちゃくちゃ投げやすい。これが一番気に入っているポイント。
ジグ・テキサスなどの撃ち物をやるにあたって、最重要と言える基本性能がアキュラシー=精度。ピッチングは当たり前として、キャスティングでもリグを思い通りのスポットに入れられることが最重要です。
はっきり言って、カバーの一番いいところに入るかどうか、ほぼそれだけにかかっていると言ってもいいレベル。…でも実際には、腕でカバーしなければならないのが泣き所なんですよね。
パワー偏重でなくキャストが快適
いかに精度よくキャストできるかどうかは、いかにコンパクトな動作でキャストできるかということに相当します。言い換えれば、リグウェイトで十分にロッドが曲がるのかということが重要なんですが、一般的なジグ・テキサス用のヘビーロッドはこれが極めておざなり。
というのは、太軸のフックをフックアップさせるパワー、カバーから魚を引きはがすパワー、どこまで行ってもパワーに次ぐパワーばかりが優先されてしまうことで、ティップの先までガチガチのロッドになってしまいがち。確かに魚を掛けてからは余裕をもってやりとりできますが、それに至るプロセスが(結果的に)軽視されています。
ボートからの近距離戦などピッチングを主体とするスタイルであればガチガチのロッドでも問題ないことが多いし、キャストにしても大きくストロークが取れるのである程度精度の高いアプローチが可能ですが、足場の限られるおかっぱりとなれば話は別。
幸いなことに、福島健プロ自身が比較的距離を取るタイプのアングラーなので、ピッチングだけでなくキャストの快適さにもかなりこだわっているようです。
動画でも解説されていますが、とにかくウェイトが乗る。この投げやすさは革命的ですよ。
十分すぎるパワー
これはファクトのベイトロッドシリーズすべてに言えることなんですが、繊細なソリッドティップのイメージを十分に払拭するだけのパワーが備わっています。
中でもHFAC-70HSTがもっとも顕著で、ベリー~バットにかけてはガッチガチのパッツンパッツン。ハイテーパーのブランクには高弾性・低レジンのカーボンプリプレグを太く厚く巻いていて、フルチューブラーのヘビークラス以上のバットパワーを感じます。
この緩急というか、強弱のバランスがHFAC-70HSTのキモ。ベリーで止まるフッキングを可能にし、エクストラヘビー級のバットパワーが魚を強引に引き寄せ、ソリッドティップ特有のタメ(=復元力の低さ)が暴れる魚をバラさない。意外なところでもソリッドティップの利点が生かされています。
動かしすぎないアクション
通常、水中のリグを思った通りに動かすことは不可能に近いと思います。
ラインとロッドの最終接点であるトップガイド位置=穂先を動かした分だけリグが動くのであればなんてことないんですが、そんなにうまくいくはずがなく、たいていの場合動かし過ぎてしまう。なんて経験ありませんか?
以前はフルチューブラーロッドを撃ち物・底物用に使用していましたが、ティップのハリが悪さをしてリグを弾きあげてしまうような印象がありました。
さらに水中では浮力の働きによって、リグが本来よりもわずかな力で動いてしまうため、挙動がイメージしにくいというのもあります。
カバー撃ちではそんなに気になることではありませんが、オープンウォーターでのテキサスやフットボールジグなど操作系の底物では特に顕著で、沈み物を丹念に舐めまわしているつもりがワンアクションで外してしまう、なんてことが多発。
相当な技術ならカバーできるかもしれませんが、素人には厳しいですね。ただ、底物なんてのはリグウェイトこそ重いですが、実際にはフィネスの領域。動かすけれども動かし過ぎないアクションが釣れるんです。
まさに操作系ロッド
HFAC-70HSTを使っていて感じるのは、リグを思った分だけ動かせるということ。通常のチューブラーティップではありえないほど入り込むソリッドティップがクッションとなって、動かし過ぎずに丁寧に底を探れます。
となれば根掛かりが多発しそうにも思えますが、思い通りに動かせることに加えて、沈み物の形状や危険すぎる箇所を把握しやすいので十分に回避できます。意図的にスタックさせてハングオフするなんていうテクニックは、むしろやりやすいですね。
とにかく乗る
撃ち物にしろ底物にしろ、魚が食うタイミングにはだいたいラインスラックが出ているので、訊きアワセや手感度に頼った即アワセが基本。これならフルチューブラーであろうが、HFAC-70HSTであろうが文句なく乗ります。
でもラインが張っているタイミングも少なからずあって、例えばスイミングやカーブフォールの最中。また、ピックアップ中に食ってくることもないわけではないです。
そんな場合、いわゆる「弾く」という現象が起こりやすいんですが、これは単にティップのハリが邪魔をして吸い込み切れなかった状態。口に入ったけどフックがかからなかったわけではなく、吸い込めずに触っただけということです。もともと獲れる魚とは思わないので気に留めることもなかったんですが、HFAC-70HSTはそんな状況でも…特にピックアップ時のバイトに対するフックアップ率が異常に高いですね。
ソリッドティップが乗りやすいというのは、マジだったようです。
まとめ
HFAC-70HSTは青野ダムを中心とした関西リザーバーをメインに使っていますが、そういったライトカバーと地形変化がキモとなるフィールドでは無類の扱いやすさ。
実際問題、カバーよりも地形変化が魚をストックするフィールドなので、通常の場合は底物をやるにしてもミディアムヘビークラスを選択しがちですが、それはそれ、これはこれ。対応ウェイト幅の広さ、急深に対応できる長さとパワー、マジにおすすめできます。
いやー、買ってよかった!