僕がソンケイしているバスプロ・黒田健史氏が、今年もまた誰よりも早く、ブログやインスタでシマノ新製品情報を公開してくれました。
釣りもメチャウマいですが、それ以上にユーザーの心をつかむのがうまい!
一応、黒田氏のコメントを「後世に残すべきバス釣り男前語録」としてここに刻んでおきます。

バスプロの鑑(かがみ)ですね。
これを書いている時点ではシマノ公式サイトにも新製品情報が掲載されていましたが、アクセスが集中しているせいか、やたら重かったのでこういう情報発信は非常に助かります。
さて、今回(2020年1月14日)ブログで公表されたのは下記3シリーズ。
- 20メタニウム
- 20ツインパワー
- 20ゾディアス
ゾディアスはまったく興味がないので記事を読んですらいませんが、20メタニウムと20ツインパワーは以下の理由から大注目していたので、待望の情報公開といったところ。
- まずもってモデルチェンジ濃厚だった
- 実用的な価格帯でライバル機種が多い
- とくにメタは3台使っているので、買い替えるとなれば結構大変やぞ!
年末に、ついうっかり18ステラを2台買い足してしまったこともあって、どちらも21年に回してほしかったというのがホンネですが、発表されたらされたでやっぱりテンションが上がります。
というわけでさっそくですが、16メタニウムMGLからの乗り換えを検討せざるを得ない20メタニウムについて考察してみましょう。
目次
メタニウムというシリーズについて
まずメタニウムというシリーズについてざっとおさらいします。
DC除くアナログのメタニウムはこれまで7機種が発売されていて、今回で8機種目。
発売年 | 商品名 | 通称 |
---|---|---|
1992年 | バンタムスコーピオンメタニウムXT | 赤メタ |
1997年 | スコーピオンメタニウムXT | 銀メタ |
2000年 | メタニウムMg | 00メタマグ |
2005年 | メタニウムXT | ガンメタ |
2007年 | メタニウムMg/Mg7 | 07メタマグ |
2013年 | メタニウム | 13メタ |
2016年 | メタニウムMGL | 16メタ (便器) |
2020年 | メタニウム | 20メタ |
シリーズに通じるコンセプトをひとことで言うと、バス釣り用ベイトリールのど真ん中。これさえあればバス釣りの主たるメソッドは網羅できるよ!ってシリーズです。
とくに現在の最新機種にあたる16メタニウムMGLは、
- 34mm径低慣性MGLスプール(MGL2)搭載で、総重量1/4oz程度のリグから2oz程度のビッグベイトまで無理なく使える汎用性
- 10lbから16lb程度まで快適に扱える12lb-100mのラインキャパで、別売りオプションの夢屋深溝スプール(16lb-100m)を使えば25lbクラスまで視野に入る
- ノーマルギアからハイギア、エクストラハイギアまでラインナップされており、撃ち巻きなんでもこなせてしまう
- 自重は175gで、ソコソコ軽量なうえに、社外パーツも豊富でカスタムしやすく、さらに追い込める
といった稀に見る優等生タイプ。当然愛用者も多いです。

メタニウム大好きマン
それだけにユーザーからの要求も厳しく、毎度のことながらモデルチェンジのハードルが高いシリーズだと思いますね。
僕も以前からただならぬ期待を寄せていました。
20メタニウムの変更点
ガリガリ深掘りするのは買ってからにしようと思うので、とりあえずここでは16メタニウムMGLからアップデートされた情報だけをまとめます。
技術特性 | 16メタニウムMGL | 20メタニウム |
---|---|---|
スプール | NEW MGL (MGL2) |
MGL3 |
ボディ | HAGANE | HAGANE コアソリッドボディ |
ドライブギア素材 | ジュラルミン | 真鍮(ブラス) |
ギア比 | ノーマル、HG、XG | ノーマル、HG、XG |
- スプールがMGL2スプールから、19アンタレスに初搭載されたMGL3スプールに!
- ボディ構造が通常のものから、18バンタムMGLで初採用されたコアソリッドボディに!
- ドライブギア素材がジュラルミンから真鍮に!
- ギア比のラインナップは同じに見えるけど、内容は異なっているぞ!
以上4点が大きなトピックです。
ザックリ感想を言うと、「ちょっと巻き物向けに寄っちゃったかな~」って感じでしょうか。
16メタニウムMGLを「撃ち物リールの最高峰」として崇めていたので、個人的にはやや複雑な印象です。
賛否あるMGL3スプール
19アンタレスで初搭載された34mm径MGL3スプール。

黒田健史氏のブログより
ナロー化(22mm→19mm)することでより低慣性化を狙ったスプールなんですが、これには賛否あるのが現状。
というのも、19アンタレスHGのインプレで触れた通り、ナロー化の弊害というのも少なからずあります。
関連記事と内容が重複しますが、いくつかある弊害の中では、ライン巻き取り面外径の目減りに起因する太糸に対する適正の低さがもっとも気になるところ。
確かに19アンタレスはキャストしていて気持ちがよく、MGL3スプールすげーなとは思いますが、これまで通常22mm幅のスプールでもとくに不満はなかったのは事実。
メリットだらけのコアソリッドボディ
結局18バンタムMGLは購入しなかったので、指をくわえて眺めることしかできなかったコアソリッドボディ。

黒田健史氏のブログより
メンテナンス(全バラ)がやりにくいだとか、ネガも聞かないわけではないですが、パーツ総数(とくにビス)の少なさがもたらす18バンタムMGLのコンパクトボディには、正直メリットしか感じません。こんなのは使わなくても明白です。

黒田健史氏のブログより
16メタニウムMGLに対するネガってぶっちゃけ、同クラスの他製品と比較してボディがデカいことぐらいしかなかったので、これはうれしい。
パンチングやフロッグをはじめとしたパワー系の撃ち物全般にとっては、剛性云々は現状16メタニウムMGLでも、全プラボディのカシータスでも十分だと考えているのでこの際どうでもいいのです。
巻き物をやるんだったら18バンタムMGLと同様、剛性感がアップすることはうれしいことですね~。
ブラスギア化はナイストピックなんだけど
ギアの剛性については散々議論されてきたトピックなので、全体自重を重くせずにブラスギア化できたのは多くのアングラーにとって喜ぶべきことだと思います。

黒田健史氏のブログより
とくにこのリールを巻き物主体に使用するユーザーにとっては、真鍮製マイクロモジュールギアが入ったということだけで購入の決め手になるんじゃないでしょうか。
ただし、個人的にはジュラルミンギアにとくに不満がなかったことと、ブラスギア化することでギア比まで変わってしまったことがショックです。

どうしてこうなった!ギア比は別物
最後のトピックは、個人的にはかなりセンセーショナルでした。

これを見て、「20メタが出たら3台全部置き換えることになるだろうな」という考えが、秒で吹き飛んでしまいました。
見落としがちですが、HGとXGに関しては16メタニウムMGLとはギアスピードが異なります。16メタはノーマル(6.2:1)、HG(7.4:1)、XG(8.5:1)なんですよね。
つまり、最大巻き上げ長にわずかとは言え差があります。
最大巻き上げ長比較 | 16メタニウムMGL | 20メタニウム |
---|---|---|
ノーマルギア | 66cm | 66cm |
ハイギア(HG) | 79cm | 76cm |
エクストラハイギア(XG) | 91cm | 86cm |
これを取るに取らない差を感じるか、大きすぎる差と感じるか…。
そもそも僕がこれまで16メタニウムMGLに求めていたのは、撃ち物専用リールとしてのポジションです。
巻き物用なら、現行品の中でも18バンタムMGLや19アンタレス、ちょっと古いですが14カルカッタコンクエストや15カルカッタコンクエストHGなど選択肢がたくさんあります。
じゃあ撃ち物用は…となれば、軽さやギアスピードからどうしても16メタニウムMGL XGが頭一つ抜けています。34mm径スプールで91cmというのは、シマノのラインナップでは最速ですからね。

これが今回、「20メタニウムは巻き物向けに寄っちゃった」と感じるに至った最大のトピックです。
まとめ
結局買うの?買わないの?って話ですが、過去に18バンタムMGLを見送って話題についていけなかった経緯がある分、間違いなく買うと思います。
ただし、16メタニウムMGLからの買い替えというよりは、15カルカッタコンクエスト101HGを隠居させてクランク用に導入しようかな~って感じですね。右ハンドルの方が早く手に入るし。
最後に、ソンケイしている黒田健史プロのインプレ動画を載せておきます。要チェックです。
あともういっちょ、早野剛史氏の動画も。
こっちを見ると、「やっぱ撃ち物にもアリか?」って思っちゃいますね…。
発売まで時間があるので、さんざん悩もうと思います!
※今年も当ブログの新製品ネタは全部黒田本人が撮影したものなのでリンクフリー、画像転用フリーと致します。好きに使って下さい。黒田ブログから借りたよ!のクレジットを入れるかどうかも個々の判断におまかせします(笑)