どういうわけか、今年は無性にフットボールジグを転がしたい…というわけで、2018年1本目のロッドは以前から買う買うしつこかったヘラクレスファクトHFAC-67MHST。
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FACT HFAC-67MHST
2016年の10月にたまたま手に取ったHFAC-511MHSTが自分の釣りにとんでもなくフィットしていて、そのまま即購入。(HFAC-511MHSTのインプレはこちら。)
以来、福島健氏のファンだとか、そういうわけではないんですが、FACT=ファクトシリーズには深々と入信してしまっています。
そして今回2本目となるファクト、HFAC-67MHSTを購入。

HFAC-67MHST
全長 | 2.01m | 継数 | 1 |
---|---|---|---|
標準自重 | 112g | パワー | ミディアムヘヴィ |
ルアー範囲 | 5~21g(3/16~3/4oz) | ライン範囲 | 8~16lb |
価格 | 61,000円(税別) |
HFAC-511MHSTはスペックを見ただけではベイトフィネス用ということがピンと来にくい印象でしたが、こっち(HFAC-67MHST)はまだマトモ。撃ち物に限ってですが、通常のMHクラスで扱うリグがほぼ背負えます。ちょっと制限はありますけどね!
最高峰の操作系ロッド
常勝・福島健氏の十八番と言えばフィネス。
中でもフットボールジグ、テキサスリグ、ジカリグ(パンチショットリグ)などミドルウェイトの底物を繊細に操作することが鉄板の勝ち手段と言ってもいいんじゃないでしょうか。
そんな勝ち手段の大部分を担うのが、HFAC-67MHST。
これも歴代ファクトシリーズの例に漏れずレーシーで困った奴なんですが、こと底物の操作に関してはおそらく最高峰のロッドだと思います。

例に漏れずオールシングルフットガイドで強度や耐久性は度外視
つってもさ、バスごときでダブルフットガイドにこだわる必要あるの?
ハードソリッドティップを採用
HFAC-511MHSTをはじめ、友人が持っているHFAC-66MST、今回購入したHFAC-67MHST、今後購入予定(!)のHFAC-70HST、以上4モデルのベイトロッドには共通してソリッドティップが搭載されています。

ファクトシリーズおなじみのソリッドティップ
ソリッドティップの利点は「食い込みがいい」だとか「ウェイトを乗せやすい」だとか、すでに語り尽くされているのでここではすべては書きませんが、HFAC-67MHSTの場合、あえて1点だけ挙げるとすればロッドワークをアウトプットしすぎないことが強烈なキャラクターとして現れています。
パツパツのロッドであればそれだけダイレクトな操作感が得られますが、HFAC-67MHSTはソリッドティップを採用することであえてダイレクト感を殺している、とも言い換えられますね。
個人的にはコレが最大のメリット。
ラインを操作することにフォーカス
ぶっちゃけ「ラインを操作」と言われても意味不明だと思うんですが、フルチューブラーのロッドで底物を操作していると、わずかなロッドワークで思いのほか動かしてしまうことがあります。
それだと例えばフットボールジグを小石にスタックさせたまま定点シェイク…しているつもりがうっかり外してしまうとか。そういう場合はあえてジグの重さを感じない程度にラインスラックを出して、スラックを弾く程度のシェイクを繰り返すことで解決しますが、それだと今度は感度を犠牲にすることとなります。
HFAC-67MHSTのソリッドティップは、ラインの重さを感じることができる繊細さを持ち合わせていて、スラックを最小限に、ジグの重さを感じるか感じないかのところまでラインを張りつつシェイクすることができる…と言えばわかりやすいでしょうか。ティップがラインの延長として機能するわけです。
とにかく、底物をイメージ通りに操作しやすい。うっかり動かし過ぎるだとか、ズルズルやってるつもりなのに実は浮いていただとか、そういうミスは完全に排除。
ソリッドティップの功罪
僕自身はデメリットと感じていないことですが、人によってはそう感じるかもしれない弱点もあるにはあります。
HFAC-511MHSTはベイトフィネスロッドということもあって、ベイトフィネスリールと合わせるのが基本。だから必然的に使用するリグも非常にライト。リール的には3〜5g、ロッドはMHクラスの余力があるのでトータル7gぐらいまでは快適そのものです。
HFAC-67MHSTの場合、あくまでもフットボールジグやテキサスに照準を合わせたロッドなので、基準となるリグウェイトはそこそこ重めです。ここで注意しないといけないのがトレーラー込みの総重量。
繊細なソリッドティップは裏を返せば柔く、通常のMHクラスなら問題なく扱える3/8oz(約11g)のフットボールジグ+キッカーバグ4.5(約11g)=総重量で22gのようなリグは正直なところ、かなりしんどい。ティップが完全に負けてしまうので、キャストの段階から快適とは言えません。
MAX 3/4ozという表記はわりとマジ
ロッドスペックとして印字されている適合ルアーウェイトは「盛りすぎだろ」とか「謙遜しすぎだろ」と感じることが多いのですが、HFAC-67MHSTの3/16〜3/4ozという表記はあながち間違っていないと思います。
僕が実際に使ってみて「ここまでだな」と感じたリグウェイトは18g前後。3/8ozのフットボールジグであればキッカーバグ3.5(約4.3g)をトレーラーにチョイスしたリグが快適と言える限界でした。
そうなるとキッカーバグ4.5だけでなく、エスケープツインやフラップクローなど重めのトレーラーを使う際はシンカーウェイトがかなり制限されます。フラップクローなんて単体で14gもあるので、3.5g程度のシンカーで限界じゃないですかね。
一方、軽いリグには無限の適正
反対に、リグを軽くしていく分にはどこまでも…ベイトフィネスの領域まで十分に扱えます。
というのは僕がHFAC-511MHSTでガチガチのベイトフィネスロッドに慣れているというのもあるかもしれませんが、総重量が 5gとか7gなら(リール次第ですが)非常に快適。
スモラバはさすがにコレで扱うメリットがありませんが、やや重めのネコリグなんかはHFAC-511MHSTよりHFAC-67MHSTの方が断然扱いやすいですね。
現在のセッティング
ロッド:ファクト HFAC-67MHST
リール:16メタニウムMGL XG + KTFバーサタイルフィネススプール
ライン:シューター・FCスナイパー12lb
総重量(トレーラー含む)16g程度のフットボールジグを上限に、下はネコリグまで視野。フットボールにしろネコリグにしろフォールが命なので、ラインはできる限り細めの12lb。
また入り組んだカバーから魚を引きずり出せるほどのパワーはないので(というかあるんだろうけど心配だから)、ライトカバーやオープン向けのセッティングになっています。

ラインを巻く前の写真ですが、ようやくKTFバーサタイルスプールが生かせるぜ
3つも買ってしまったKTFバーサタイルフィネススプールがやっと生かせるので喜んでいます。笑
まとめ
店頭で触っている段階では気づけなかったのが、ティップの柔さ。リグウェイトのスイートポイントはとても狭いというか、何でもかんでもやれる訳ではない専門性の高いロッドですが、それが逆に迷いを断てて気に入っています。笑
また実釣を重ねてインプレを重ねていきたいと思っているので、今後もよろしくお願いします!