ご無沙汰しております。この秋冬はジギングばかり行っていたので更新できずにいました。
つってもバス釣りをやっていなかったわけではなくて、琵琶湖にはちゃっかり通っていたんですよ。
しかもやっていたのが、僕の苦手(というよりも嫌い)な夜釣り。
冬の琵琶湖は、平日はもちろん、土日祝日でも、なんなら夜の方が人が多いぐらいで、インスタとか見てても夜の釣果の方がずば抜けて多い印象です。
が、やっぱり暗いし寒いし怖いっつーんで、あまりやってこなかったわけ。
でも今シーズンの冬は、逆にデイゲームをやった記憶がありません。全部ナイト。で、やっぱ夜って釣れるんだな~と思った次第であります。
今回は冬の琵琶湖、しかも夜釣りで釣れる!と太鼓判のスーパールアー、TDバイブレーションスティーズカスタムを紹介します。
ついでに使い方も解説するぜ!
目次
TDバイブレーション
爆釣バイブの一角としてさすがに知らない人はいないはずのTDバイブ。
ジャパンメイドのリップレスクランクベイトとしては、説明不要の完全殿堂入り。レジェンド中のレジェンドと言ってもいいルアーですね。
たしか初代TDバイブの発売は1990年。デザイナーは加藤誠司だったような気がするが、この辺は聞きかじった話。
なんせ当時の僕は幼稚園に入園したばかりで、バス釣りのバの字も知らないクソガキでした。
STEEZカスタム
アイテム | タイプ | サイズ (mm) |
標準自重 (g) |
フック仕様 | 色数 | メーカー希望 本体価格(円) |
---|---|---|---|---|---|---|
53S-S | シンキング | 53 | 10.5 | サクサス加工 トレブル#8 |
14 | 1,550 |
65S-S | シンキング | 65 | 16.5 | サクサス加工 トレブル#6 |
15 | 1,550 |
72S-S | シンキング | 72 | 20 | サクサス加工 トレブル#4 |
15 | 1,550 |
53S-G | シンキング (ガラスラトル入り) |
53 | 10.5 | サクサス加工 トレブル#8 |
14 | 1,550 |
65S-G | シンキング (ガラスラトル入り) |
65 | 16.5 | サクサス加工 トレブル#6 |
15 | 1,550 |
72S-G | シンキング (ガラスラトル入り) |
72 | 20 | サクサス加工 トレブル#4 |
15 | 1,550 |
53S-W | シンキング (ウーファーモデル) |
53 | 10.5 | サクサス加工 トレブル#8 |
14 | 1,550 |
65S-W | シンキング (ウーファーモデル) |
65 | 16.5 | サクサス加工 トレブル#6 |
14 | 1,550 |
72S-W | シンキング (ウーファーモデル) |
72 | 20 | サクサス加工 トレブル#4 |
14 | 1,550 |
レジェンダリールアー、TDバイブが四半世紀かけてたどり着いたのがスティーズカスタム。ダイワのハイエンドブランド「STEEZ」を冠するわけだから、それ相応のブラッシュアップが図られているはず。
そもそも完成度が高かったTDバイブレーションなんですが、何がどうカスタムされたのか?
お家芸のシミ―フォール
テンションフリーの状態で、姿勢を崩すか崩さないかというキワどさでフラフラとフォール。いわゆる昔っから言われているTDバイブのお家芸、シミ―フォールがスゴイ。

シミ―フォール(出典:ダイワ)
これってインジェクションタイプのバイブレーションならなんでもできるっちゃできるんですけど、バランスを崩して回転したり、フックがラインを拾ったりというトラブルがつきもの。
TDバイブはさすがのバランス設計で、快適さがダンチです。
琵琶湖ではウィードを切ることで自然にテンションフリーの状態を作ることができ、とてもオートマチック。
でも冬の釣り、とくに夜釣りでそれが効果的か?というと「???」です。デイゲームならいいと思いますが。
超貫通力SaqSasフック
いわゆるフッ素系コーティングで貫通力アップ。ダイワのこれは本当によく刺さるんで、バス釣り以外でも時々お世話になります。
ただし、冬の琵琶湖、夜釣りに限って言えば、僕の場合、フックはカスタムしてしまうので純正SaqSasフックを使うことはないです。
3種のラトル音を使い分けろ!
ハイプレッシャーエリアで効果を発揮するサイレントモデル、小魚の弱い波動をイミテートしたシャラシャラサウンドを発するガラスラトルモデル、重いウェイトによる重低音サウンドで広範囲へのアピール力を誇るウーファーモデルをラインナップ。
眉唾といえばそうですが、実際問題、釣果が偏る気がします。この冬に良く釣れたのはサイレントモデルとウーファーモデルで、とくに晩冬はウーファーモデルが炸裂しました。
S=無音と低重心による安定感が特徴のサイレントモデル
通常のラトルモデルに入っているラトル分のウエイトを固定ウエイトに集めることで、サイレントモデルはシリーズ最高のアクションレスポンスを誇る。リフト&フォールの釣りなどで重要とされる泳ぎ出しの良さは特筆モノ。アイの色はレッド。

レッドアイがサイレントモデルの証(出典:ダイワ)
G=高音域のサウンドを奏でるガラスラトルモデル
ベイトフィッシュは弱い波動を発しながら泳いでいる。この弱い波動に近づけるため、比重の軽いガラスを採用したラトル入りモデル。ベイトが絡んだエリアで特に効果を発揮する。アイの色はグリーン。

ゾンビアイがガラスラトルモデルの証(出典:ダイワ)
W=シリーズ最強のアピール力を有するウーファーモデル
ルアーが左右に揺れて泳ぐ時、重い鉛のウエイトがボディに直撃。大きな波動を水中に出し、広範囲にアピールする。秋によく起こる、魚が散らばった状況で広範囲にアピールしたい時や、水質が濁ったエリア、波風が強くなった状況などで特に効果を発揮する。アイの色はオレンジ。

オレンジアイがウーファーモデルの証(出典:ダイワ)
TDバイブ スティーズカスタムの使い方
ここからは冬の琵琶湖、しかも夜釣りに限った使い方の紹介です。
冬の夜釣りとひとことで言っても、初冬~晩冬とコンディションはコロコロ変わります。基本的には12月末の厳寒期~2月頃までの釣り方だと思ってください。
基本はリトリーブ
まず、デイゲームでよくやるメタルバイブやメタルジグのリフト&フォールのような、緩急のある釣りはハマりにくい印象があります。
というのも、基本的に魚は浮いていない上に、遊泳力が制限されているからです。かといって平均的に水深が浅い南湖の場合、昼間はそれなりに水温が上がり、ハイシーズンほどじゃないにしろ代謝されるわけですから、当然腹は減る。
だからおそらく夜間、それも水温が下がり切る深夜~明け方よりも日没~0時頃までにかけて、捕食のために射程距離まで寄ってくるってイメージです。
それでも基本的に魚の目線は低いと仮定して、とにかく「魚の行動範囲内を、食える速度で通す」ということに全力を注ぎます。
これには3段階あって、下記の順に釣っていくのがいいと思います。
- 寄せられる魚を、寄せて拾う
- 寄せられない魚の目の前を通す
- マグレ狙い
いずれの場合もある程度の飛距離と、デカさが欲しいのでもっぱら72Sを使用します。ラトル音はサイレントとウーファーを使い分ける感じ。
寄せて拾う
厳寒期でも動ける体力のある個体を狙います。動ける状態にあっても、風の影響で濁りが出たり、魚の行動範囲が狭くなる外的要因があれば、あまり通用しにくくなりますが、下記条件下では結構ハマります。
- ベタ凪でクリアアップしている場合
- 昼間の気温がすこぶる高かった場合
コンディションのいい魚は、そうでない魚よりも、相対的に手の届きやすい距離にいる場合が多いので、ブレークの捨石などストラクチャーにガツガツ当てられる限界の速度で魚を探します。
行動範囲の広い(5mぐらいはついてこられそうな)魚を対象としているので、遠くからでも寄せられる可能性の高いウーファータイプを使用。扇状に細かく刻む必要はないので、美味しいポイントを2キャスト…1投目はフルスピードで、2投目はそれよりもややゆっくり目で巻けばドン!です。
目の前を通す
寄せて食わせるのとは対照的に、一番釣れる見込みの高い使い方がこれ。
- 風で濁りが入っている場合
- とにかく寒い場合
など、冬の琵琶湖のデフォで威力を発揮するただ巻きメソッド。
- 魚がストラクチャーに寄りやすい
- より深いポイントに居座る(ブレーク手前よりも奥)
といったコンディションになりやすく、狭い範囲にギュッと濃縮された魚群を撃つ釣りになります。
捨石やストラクチャーを這うように転がすのはもちろんですが、スピードはバイブレーションの振動を感じられる最低限の速度。またはちょい速くてもOKですが、目の前を通過するルアーは距離を取ったルアーよりも相対的に速く視界を横切るため、ゆっくり巻いても十分にリアクションが取れます。
この場合、余計なプレッシャーを与えにくく、かつボトムを叩く音が際立つサイレントタイプを好んで使います。ラトルタイプよりもよく飛ぶし、状況とかみ合っています。
チューニング
十分に釣れるチューニングが施されているスティーズカスタムですが、上記の釣り方によりフィットするよう俺カスタムも施します。
ウェイトチューン
購入時の状態では、シミ―フォールやウィードに突っ込みにくいことを重視した水平姿勢が特徴ですが、これをまず崩します。
※後述するフックチューンによる姿勢変化で相殺されますが…。
フロントにウェイトを貼って、飛距離増とともに浮き上がりを防止。ボトムを叩きやすくします。

アゴに板オモリを貼るのが俺流
板オモリは何でもいいんですが、1gほど貼ります。
完全に何かのパクリですが、パクリ元より根掛かりなどのトラブルも少ないし狙った使用感に近いと感じています。
ダブルフックチューン
よく見る光景ですが、ボトムを攻めるためにトレブルフックを外してダブルフックに買えてしまいます。ちなみにフロントはつけません。リアのみです。

リアのみダブルがボトムチューン
72Sのサイズなら、リューギのピアスダブル4がウルトラフィットします。
外すのはせっかくのSaqSasフックなので、手持ちのジャークベイトにでも移殖しちゃいましょう。
実はウェイトチューンをしただけで十分根掛かりは回避できるんですが、冬の琵琶湖では枯れたウィードなどのゴミがボトムを埋め尽くしているような状態なので、手返しをよくするためのチューンだと考えています。
そんなんで掛かんのか?と思う人も多いかと思いますが、安心してください。
この釣りでは頭から丸呑みやハーモニカ食いよりも、ルアー後方を齧るケースが圧倒的に多いので、リアダブルのみで十分に掛かります。
使用するタックル
最後に、僕がTDバイブスティーズカスタム72Sを使用しているタックルですが、ボトムにガリガリ当てることを想定しているのでやや硬めのセッティングになります。
硬め、とは言ってもティップには十分な食いしろがあるし、上記フックセッティング(ピアスダブル)の刺さりを考慮すれば、冬~春にかけて狙いたい2kg以上のヘビー級バスを弾くことはほぼありません。
おすすめです。
まとめ
冬の救世主、TDバイブレーション スティーズカスタム。
ぶっちゃけみんな持ってるとは思いますが、万が一、まだ使ったことがない人はぜひ一度試してみましょう。
来シーズンにも外せないルアーになりそうです。